世界史用語:五銖銭(ごしゅせん)

前漢の武帝が発行した貨幣。
経済面での統一と流通の効率化を図るため、全国的に統一された規格で発行された。
(補足)
重さが五銖(約3.2g)である銅製の貨幣。
中央に正方形の穴が開いていて、糸などを通して持ち運びやすいようにもしていた。

それまで中国には多種多様な地方貨幣があり、これらを統一するとともに、国内の貨幣経済を整備することを目的とした。
また、五銖銭の発行は、国家の財政収入の安定化と増加にも繋がった(※)。

五銖銭は前漢時代を通じて広く流通し、その後の王朝でも引き続き用いられた(唐の成立直後頃まで)。
 
 
※「国家の財政収入の安定化と増加にも繋がった」について、
基本的には、貨幣経済の浸透が経済の効率化や発展をもたらして、税収の増加に繋がった、という意味が一般的ではあるが、実際のところは、直接的な「通貨発行差益」による意味合いもある。

これは、例えば、100円硬貨を作るには(原材料費や加工代などは)100円もかからず、つまり、「100円未満のコストで100円の価値があるものを生み出す」ということができてしまう。
この差分のことを通貨発行差益という。

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

 
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