<ポイント>
・多項式をつくる、それぞれの項に共通する因数を共通因数という
・共通因数があれば、分配法則を使って( )でくくる(まとめる)ことができる
・多項式を「いくつかの因数の積の形」で表すことを、因数分解するという
ある1つの式があり、いくつかの式の積の形で表されているとき、それぞれの式を「(もとの式の)因数」といいます。
そして、多項式をつくる「それぞれの項に共通する因数」を共通因数といいます。
共通因数があれば、分配法則を使って( )でくくる(まとめる)ことができます。
下の図では、ma+mb について、共通因数でくくったようすが分かります。
(2)因数分解
多項式を「いくつかの因数の積の形」で表すことを、因数分解するといいます。
因数分解された式は、〇(……)や(……)(……)のように、「大きく、かけ算の形で表されたもの」だと考えてください。
( )の外に「+」があり、和の計算をするような式は因数分解されたとは言えません。
【例】
次の式を因数分解しなさい。
① ma-mb=m・a-m・b=m(a-b)
② x2+8x=x・x+8・x=x(x+8)
③ 6t2-9t=3t・2t-3t・3=3t(2t-3)
④ a2b-ab2+ab
=ab・a-ab・b+ab・1=ab(a-b+1)
⑤ 8a2b+12a2b2-16ab2
=4ab・2a+4ab・3ab-4ab・4b
=4ab(2a+3ab-4b)
(太字で示した部分が、共通因数です)
<補足>
上の【例題】④ a2b-ab2+ab=ab(a-b+1) は、
誤答が多いタイプになります。
「ab でくくる」ことから、ab(a-b) という誤答をよく見かけます。
「まったく同じものをくくり出すとき、必ず 1 が残る」ということです。
(ab=ab×1 のため、ab で割っても 1 が残るということ)
<まとめ>
・多項式をつくる、それぞれの項に共通する因数を共通因数という
・共通因数があれば、分配法則を使って( )でくくる(まとめる)ことができる
・多項式を「いくつかの因数の積の形」で表すことを、因数分解するという
※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります |
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