中2数学:直角三角形の合同(2)

<ポイント>

・証明をしていくとき、「共通な角」を使うことがある
・角の大きさが正確に分からなくても、「共通な角」で表すことができればOK
・直角三角形の合同条件:「斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい」「斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい」

【問題】
図のように、直角二等辺三角形ABCの頂点Aを通る直線lに、頂点B,Cからそれぞれ垂線をひき、交点をD,Eとします。このとき、BD+CE=DEとなることを証明しなさい。
null
 
 
【方針】
直角以外の角の大きさは分からないけど、「三角形の内角の和は180°となる」こと、「直線まわりの角の大きさは180°である」ことを利用すれば、角の大きさが等しいといえる場合が多い。
その場合は、「2つの角を、共通な角を使って表す」ことを目指す。
 
 
【証明】
△DABと△ECAにおいて、
仮定より、
∠ADB=∠CEA=90°…①
AB=CA…②

また、
∠ABD=180°-(∠ADB+∠DAB)=90°-∠DAB
(補足:△DABの内角の和が180°であることを利用)

∠CAE=180°-(∠BAC+∠DAB)=90°-∠DAB
(補足:直線まわりの角が180°であることを利用)

よって、∠ABD=∠CAE…③ (←∠ABDも∠CAEも、同じ 90°-∠DAB で表せたので)

①,②,③より、直角三角形の斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しいので、
△DAB ≡ △ECA

合同な図形の対応する辺は等しいので、BD=AE, AD=CE
したがって、BD+CE=AE+AD=DE (証明終わり)
直角三角形の合同3

<補足>

上の図のように、直角三角形を使って合同(や相似)を考えるときには、直角以外の2つの鋭角を〇と×で表すことがあります。

これは、三角形の内角の和が180°で、直角を除いた「〇+×=90°」となって、(〇や×と)等しい角ができることが多いためです。
それぞれの角の大きさは分からないけど、その「和が一定である」ため、非常に便利なのでぜひ使ってみてください。

<まとめ>

・証明をしていくとき、「共通な角」を使うことがある
・角の大きさが正確に分からなくても、「共通な角」で表すことができればOK
・直角三角形の合同条件:「斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい」「斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい」

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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