<ポイント>
・一次関数 y=ax+b の変化の割合は一定となる
・一次関数 y=ax+b の変化の割合は a に等しい
・一次関数 y=ax+b において、a>0 ならば「xが増加すると、yも増加する」
一次関数 y=ax+b の変化の割合は一定となります。
「どの区間で考えたとしても、変化の割合は等しくなる」ということです。
たとえば、y=2x+1について、考えます。
こちらの一次関数において、
① x=3からx=5まで増加したときの変化の割合
② x=4からx=10まで増加したときの変化の割合
を比べてみます。
①x=3からx=5まで増加したときの変化の割合
まずは、x=3とx=5に対応するyの値を、それぞれ求めておきます。
x=3のとき、y=2・3+1=7
x=5のとき、y=2・5+1=11
これを用いて、〔変化の割合〕=〔yの増加量〕/〔xの増加量〕を考えると、
〔xの増加量〕=5-3=2
〔yの増加量〕=11-7=4
よって、〔変化の割合〕=4/2=2
②x=4からx=10まで増加したときの変化の割合
まずは、x=3とx=5に対応するyの値を、それぞれ求めておきます。
x=4のとき、y=2・4+1=9
x=10のとき、y=2・10+1=21
これを用いて、〔変化の割合〕=〔yの増加量〕/〔xの増加量〕を考えると、
〔xの増加量〕=10-4=6
〔yの増加量〕=21-9=12
よって、〔変化の割合〕=12/6=2
よって、①、②どちらの区間で考えても、〔変化の割合〕=2となります。
他の区間で測っても同じになりますので、「変化の割合は一定である」といえます。
(2)変化の割合は a に等しい
一次関数 y=ax+b の変化の割合は a に等しいといえます。
上記の例でも、y=2x+1 に考えているので、a=2
これをもとに考えた変化の割合が2 ですので、「aに等しくなっている」とわかります。
(3)変化の割合から分かること
一次関数 y=ax+b において、「a と変化の割合が等しい」ことから、次のことが言えます。
・a>0 ならば「xが増加すると、yも増加する」
・a<0 ならば「xが増加すると、yは減少する」
a=〔変化の割合〕=〔yの増加量〕/〔xの増加量〕なので、
〔xの増加量〕が正で、
〔yの増加量〕が正なら〔変化の割合〕も正
〔yの増加量〕が負なら〔変化の割合〕も負
となります。
<補足>
「一次関数 y=ax+b の変化の割合は a に等しい」のですが、この a について「xの値が1だけ増加したときのyの増加量である」ともいえます。
xの増加量が1のとき、
a=〔変化の割合〕=〔yの増加量〕/ 1=〔yの増加量〕
つまり、a=〔yの増加量〕(xの増加量が1のとき)
<まとめ>
・一次関数 y=ax+b の変化の割合は一定となる
・一次関数 y=ax+b の変化の割合は a に等しい
・一次関数 y=ax+b において、a>0 ならば「xが増加すると、yも増加する」
※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります |
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