<ポイント>
・「〇%の増加」:〔もとの量〕×{(100+〇)/100}
・「●%の減少」:〔もとの量〕×{(100-●)/100}
・基準とする数量を明確にし、答えを書く前に確認する
あるクラスの昨年の人数は35人でした。今年は、男子が20%増え、女子が20%減ったため、全体では1人の減少となりました。今年の男子の人数、女子の人数はそれぞれ何人ですか。
【解説】
こちらの問題では、「男女ともに、昨年の人数と比べて…」ということが書かれています。
そのため、「昨年の人数を基準として」考えた方がよさそうです。
よって、昨年の男子の人数を x 人、女子の人数を y 人とします。
ここで問題をよく読むと、
・クラスの昨年の人数は35人…①
・今年は、男子が20%増え、女子が20%減ったため、全体では1人の減少となりました…②
これを使って式を立てると、
・クラスの昨年の人数は35人
⇒ [昨年の男子の人数]+[昨年の女子の人数]=35人
⇒ x+y=35 …①
・今年は、男子が20%増え、女子が20%減ったため、全体では1人の減少となりました
⇒[今年の男子の人数]+[今年の女子の人数]=[昨年のクラスの人数-1]
・「〇%の増加」:〔もとの量〕×{(100+〇)/100}
・「●%の減少」:〔もとの量〕×{(100-●)/100}
であることを利用すると、
⇒[x・(120/100)]+[y・(80/100)]=35-1
⇒ (6/5)x+(4/5)y=34…②
x+y=35 …①
(6/5)x+(4/5)y=34…②
このように、①, ②の式を立てることができたので、連立方程式を解くと、
x=15, y=20
つまり、
「昨年の男子の人数が15人、女子の人数が20人」ということになります。
ただし、問われているのは「今年の人数」であるため、
今年の男子の人数:(6/5)・15=18人、
今年の女子の人数:(4/5)・20=16人と計算します。
〔答え〕今年の男子の人数:18人、女子の人数:16人
<補足>
今回のように、「昨年度と今年度を比較するタイプ」の問題では、「問われているのがどちらの年度であるか」をきちんと確認しておくことが大切です。
せっかく式を立てて計算し解を求めても、それが「答え」ではない場合があります。
また、文章題全般に言えることですが、「問われているものは何か」を意識しましょう。
「2つの答えが出ても、求められているのは片方だけ」などの場合もあります。
<まとめ>
・「〇%の増加」:〔もとの量〕×{(100+〇)/100}
・「●%の減少」:〔もとの量〕×{(100-●)/100}
・基準とする数量を明確にし、答えを書く前に確認する
※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります |
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