中2数学:文字式の利用(整数についての説明)

<ポイント>

・偶数は「2n」、奇数は「2n-1」または「2n+1」で表すことができる
・2けたの自然数は「10x+y」の形で表すことができる
・3けたの自然数は「100a+10b+c」の形で表すことができる

(1)偶数・奇数
偶数や奇数は文字を使って表すことができます。

①偶数:[2の倍数]
②奇数:[2の倍数]-1 または [2の倍数]+1
と言えるので、
「n を整数とする」と、

①偶数=[2の倍数]=2・n=2n
②奇数=[2の倍数]-1 =2・n-1= 2n-1
または [2の倍数]+1 =2・n+1= 2n+1
と表します。

たとえば、こちらを利用して、
「2つの奇数の和は、偶数となる。」ということを説明すると、

m,n を整数とすると、2つの奇数は 2m+1, 2n+1 と表せる。
これらの和は、
(2m+1)+(2n+1)
=2m+2n+2
=2(m+n+1)

m+n+1 は整数なので、
2(m+n+1)は偶数である。(2×〇=2の倍数=偶数)

となります。
 
 
(2)2けたの自然数
2けたの自然数 35 について考えます。

35=30+5 =3×10+5
と表すことができます。

3×10+5 から、2けたの自然数は「[十の位の数]×10+[一の位の数]」で表されることが分かります。

これを文字を使って表してみると、

十の位の数を x 、一の位の数を y とすると、(x, y は自然数)
2けたの自然数は、
「[十の位の数]×10+[一の位の数]」より、
「x・10+y」の形で表すことができ、「10x+y」となります。

たとえば、こちらを利用して、
「2けたの自然数と、その自然数の一の位と十の位の数を入れ替えた自然数との差は9の倍数となる。」ということを説明すると、

はじめの自然数の十の位をm, 一の位の数をnとすると、
はじめの自然数は10m+n, 入れかえた自然数は 10n+m と表せる。
これらの差は、
(10m+n)-(10n+m)
=10m+n-10n-m
=9m-9n
=9(m-n)

m-n は整数なので、9(m-n)は9の倍数である。(9×〇=9の倍数)
よって、
2けたの自然数と、その自然数の一の位と十の位の数を入れ替えた自然数との差は9の倍数となる。
 
 
(2)3けたの自然数
3けたの自然数 281 について考えます。

281= 200+80+1 = 2×100+8×10+1
と表すことができます。

このことから、3けたの自然数は
「[百の位の数]×100+[十の位の数]×10+[一の位の数]」で表されることが分かります。

これを文字を使って表してみると、

百の位の数を a 、十の位の数を b 、一の位の数を c とすると、(a, b, c は自然数)
2けたの自然数は、
「[百の位の数]×100+[十の位の数]×10+[一の位の数]」より、
「a・100+b・10+c」の形で表すことができ、「100a+10b+c」となります。

<補足>

偶数=[2の倍数]=2×n=2n
と表せるように、他の整数の倍数も文字式で表すことができます。

[〇の倍数]=〇×n=〇n

このように倍数を表しますので、覚えておきましょう。

<まとめ>

・偶数は「2n」、奇数は「2n-1」または「2n+1」で表すことができる
・2けたの自然数は「10x+y」の形で表すことができる
・3けたの自然数は「100a+10b+c」の形で表すことができる

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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