<ポイント>
・連立方程式の「左辺どうし・右辺どうし」を「足すか引くかして」解く方法を加減法という
・連立方程式を加減法で解くには、1つの文字の係数(の絶対値)をそろえる必要がある
・係数をそろえるときは、どちらの文字のものをそろえても構わない
連立方程式の「左辺どうし・右辺どうし」を「足すか引くかして」解く方法を加減法といいます。
加減法をすることで、「1つの文字を消去」して解き進めます。
連立方程式を加減法で解くには、1つの文字の係数(の絶対値)をそろえる必要があります。
もともとそろっていればいいのですが、そろっていないことが多いです。
そんなときは、「自分で係数をそろえる」のですが、どちらの文字のものをそろえても構いません。
(解く手順が変わるだけで、同じ解となるため)
(2)加減法(式どうしのたし算)
この式の場合、①,②の式の「x,y の係数がばらばら」になっています。
係数をそろえるときは、どちらの文字のものをそろえても構わないので、
今回は「yの係数の絶対値をそろえる」ことにします。
その理由は、x でそろえる場合は「①, ②ともに両辺にかけ算をしないといけないから」です。
y でそろえるのなら、「②の両辺に7をかける」だけで済みます。
このように、できるだけ計算は少なくする方がミスする可能性が減るので、「どちらの文字についてそろえるのか」を、ぜひ一度考えてみてください。
②×7 をすると、21x+7y=28 となり、
係数の「絶対値は等しいが、符号が逆の場合」は、式どうしのたし算をすればいいので、
23x=23 (yが消去された式)
よって、x=1 と分かります。
x=1 を①に代入すると、
2・1-7y=-5
-7y=-7
y=1
よって、「x=1, y=1」となります。
(ごく稀にですが、x=y となることがあります)
(3)加減法(式どうしのひき算)
この式の場合、①,②の式の「x,y の係数がばらばら」になっています。
係数をそろえるときは、どちらの文字のものをそろえても構わないので、
今回は「xの係数の絶対値をそろえる」ことにします。
上の式の場合は、xでもyでもどちらでそろえても2つの式を操作しないといけないため、y でそろえても同じ計算量です。
①×5をすると、15x+20y=10
②×3をすると、15x-18y=48
xの係数の「絶対値・符号ともに等しい場合」は、式どうしのひき算をすればいいので、
38y=-38 (xが消去された式)
よって、y=-1 と分かります。
y=-1 を①に代入すると、
3x+4・(-1)=2
3x-4=2
3x=6
x=2
よって、「x=2, y=-1」となります。
<補足>
連立方程式の解き方としては、加減法を使うことが多いです。
そのため、たくさん練習をしてミスがないようにしておきましょう。
テストや入試のとき、文章題において、せっかく連立方程式を立てたのに計算ミスで失点した…というのは勿体ないです。
計算が複雑になることもあるので、日頃から練習しておく必要があります。
<まとめ>
・連立方程式の「左辺どうし・右辺どうし」を「足すか引くかして」解く方法を加減法という
・連立方程式を加減法で解くには、1つの文字の係数(の絶対値)をそろえる必要がある
・係数をそろえるときは、どちらの文字のものをそろえても構わない
※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります |
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