【質問】政治:議院内閣制は三権分立に反していませんか?

〔質問〕
議院内閣制は三権分立に反していませんか?
〔回答〕
そういう見方もできると思いますが、筆者の個人的な見解としては「シビリアンコントロールの行政権版」と捉えています。

一般論としてですが、行政権というのは特に許認可を担ったりもしますので(官僚の判断で事業の許可・停止などができる)、やはり権力として大きく、
それを担当する官僚組織が暴走すると、法律による制限・歯止めがあるとはいえ、国の統治という点ではあまり望ましくない状態になるとも考えられます。

それに対して、国会を最高機関として、そこで選出された内閣が責任をもって行政権をコントロールする、と考えれば、
むしろ三権分立を適切に管理できている、という見方はできると思います。

〔補足〕
なお、戦前の日本では、制度として議院内閣制があったわけではなく、
帝国議会議員の選出とは別で、天皇のサポート機関としての内閣が組織されていました(超然内閣)。

ただ、実際にそれで運用してみると、民意を受けた帝国議会の意向と、内閣の行動とにズレが生じることもあり、やがて議院内閣制に近い形も見られるようにもなりました(憲政の常道)。
そして、戦後の日本国憲法で、正式に制度として定められた、という感じです。

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

 
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