<ポイント>
・「係数に小数を含む場合」は、両辺に10, 100, …などをかけて整数になおして解く
・「係数に分数を含む場合」は、両辺に分母の最小公倍数をかけて整数になおして解く
・小数・分数と( )を含む場合は、小数・分数を整数になおしてから( )をはずす
「係数に小数を含む場合」は、両辺に10, 100, …などをかけて整数になおして解きます。
(「両辺に同じものをかけてもよい」という、等式の性質を利用しています)
方程式全体を見渡して、
・両辺ともに「小数第一位までの小数」を含む場合は、両辺に 10 をかける
・両辺ともに「小数第二位までの小数」を含む場合は、両辺に 100 をかける
というように、「小数を整数で表せるように、いくらをかけるか」考えましょう。
小数を含んだまま計算すると、計算ミスが起きやすいですし、時間がかかります。
そのため、計算を始める段階で「係数を整数になおしておく」ことで、速く正確に解けるようになります。
〔例〕次の方程式を解きなさい。
① 0.5x−3 = 1.5
両辺ともに「小数第一位までの小数」を含むので、
両辺に 10 をかけると、
5x−30 = 15
5x = 15+30
5x = 45
x = 9
② 0.15x−0.2 = 0.09x+0.1
両辺ともに「小数第二位までの小数」を含むので、
両辺に 100 をかけると、
15x−20 = 9x+10
15x−9x = 10+20
6x = 30
x = 5
(2)「係数に分数を含む」方程式
「係数に分数を含む場合」は、両辺に分母の最小公倍数をかけて整数になおして解きます。
方程式全体を見渡して、分数を含む部分の分母に注目し、その最小公倍数を両辺にかけてあげれば、すべてが整数となります。
〔例〕次の方程式を解きなさい。
① (x/2)−1 = x/3
両辺を見たとき、分母の数の最小公倍数は6
両辺に 6 をかけると、
3x−6 = 2x
3x−2x = 6
x = 6
② (1/6)・(8−x)+x−(5/3) = (1/2)・(x+6)−(x/3)
( )を先にはずすのではなく、分数を整数として扱えるように、先になおしておきましょう。
両辺を見たとき、分母の数の最小公倍数は6
両辺に 6 をかけると、
(8−x)+6x−10 = 3(x+6)−2x
8−x+6x−10 = 3x+18−2x
( 5x−2 = x+18 )…※
5x−x = 18+2
4x = 20
x = 5
<補足>
上の例題の※部分についてですが、上の行の計算から※の行へと、「両辺を整理して」います。
こうすることで、移項する回数を減らすことができ、ミスを防ぐことにつながります。
(バラバラとたくさん移項するよりも、まとめて移項した方がいいということ)
<まとめ>
・「係数に小数を含む場合」は、両辺に10, 100, …などをかけて整数になおして解く
・「係数に分数を含む場合」は、両辺に分母の最小公倍数をかけて整数になおして解く
・小数・分数と( )を含む場合は、小数・分数を整数になおしてから( )をはずす
※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります |
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