【質問】数学A:「場合の数では区別しない、確率はすべて区別する」というのはなぜですか

〔質問〕
「場合の数では人は区別し玉や数字は区別しない。確率はすべて区別する」といった注意が本などに書かれていましたが、これはどういった理由からなのでしょうか?
〔回答〕
まず、場合の数ですが、「人は区別し玉や数字は区別しない」というよりは、「見た目が同じものは区別しない」です。
玉や数字などでも、見た目が異なるのなら区別し、同じなら区別しない、という判断をするわけですが、
その判断基準をそのまま適用し、人の場合はそもそも見た目が異なるため区別する、というだけの話です。

その上で、確率において区別する理由ですが、
場合の数が「出方のパターン」を知りたいのに対して、
確率では「出やすさ」を知りたい、という違いに起因するものです。
 
 
例えば「赤玉、白玉」が複数個入っている袋から2個取り出すとき、
(問題にもよりますが)原則として、場合の数としては「赤&赤」「赤&白」「白&白」という出方のパターンを知りたいにすぎません。

一方、確率としては、例えば「赤&赤」が出る確率を求めたいとき、
当初「赤2個、白1個」の状態から取り出すのと、「赤2個、白1億個」の状態から取り出すのとでは圧倒的に出やすさが異なります。
そこで、あえて「全部に異なる数字が書かれていると想定し、かつ、具体的にどの数字の玉が出たか」と考えることで、そうした「出やすさ」のことをきちんと計算できる、というものです。

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

 
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