【質問】数学:位置ベクトルと普通のベクトルの違いがわかりません

〔質問〕
「位置ベクトル」は普通のベクトルと区別した考え方なのでしょうか?
大学入試ではどういった場面で必要な知識でしょうか?
〔回答〕
ふつうのベクトルは「2点間の移動分」で、
位置ベクトルは始点をどこか(通常は原点)に決めた場合のもので、要は「座標(どこかを基準に定めたときの、そことの位置関係)」のことと思えばいいです。

具体的には、(1, 2) という表記を見たときに、
ふつうのベクトルとしては、「右に1、上に2 行くこと」という意味を持ちますが、
位置ベクトルとして言われているのであれば、(x, y)=(1, 2) という特定の点を指していることになります
 
 
それを踏まえた上で、両者の違いとしては(以下で完全に分けれるとまでは言えませんが)、

(1)位置ベクトルというのは、要は「座標」の話ですから、仮に同じ問題をxy平面上で「図形と方程式」的に解いたときに「交点の座標を求めて…」というニュアンスに相当するなら、それは位置ベクトルの話をしていることになります

(2)一方で同じ問題を単なる図形問題として解いているイメージなら(例えば「これとこれが平行で長さが等しいので、よって平行四辺形だ」)、ふつうのベクトルとしての話をしていることになります
(本来ベクトルとは「どっち方向にどれだけの長さの線分なのか」という「線分」について議論しているにすぎないもの)

ただし、xy平面の場合よりも柔軟に両者を混在させた話をすることもでき、
例えば、点(3, 4) から (1, 2) 分だけ進めば点(4, 6) になるというように、「座標+移動分で別の座標を得る」ということもしやすくなります。

〔補足〕
実際に問題を解く上では、「始点を揃える」ということをして解いていれば、正直なところ位置ベクトルかふつうのベクトルかがいまいち釈然としていなくても支障はないです
(始点を揃えずに解くというのは避ける)

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

 
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