こうした役職をどう使っていくかは国によって異なり、
まず「首相と大統領が両方いる国」については、ふつう、首相（内閣）は何かしらの形で議会の方と紐づいていますが、大統領の権限については国によって異なったりもしています。つまり、大統領にすべての権限があるというわけではなく、実質的には議会の信任の下で内閣が成立していて、「大統領制の下で議院内閣制を適切なバランスで組み込んでいる」と見ることもできます。

一方、アメリカ合衆国のように大統領に行政の権限ごと与える国であれば首相はいません。「大統領が首相を兼任している（≒国王兼首相）」と見てもらって結構です。
選挙で大統領を選んでいることもあり、そのまま行政までしたらいいのではないか、というイメージです。
 
 
なお、日本の場合はまた事情が異なり、天皇が（実質的な権限はないものの）形の上では国家元首扱いになるため、「大統領はいない・首相のみ」という政治体制になっています。
これはイギリス（日本と同様に、国王は象徴的な存在）も同じで、ともに区分の上では「立憲君主制」になっています。