【質問】理科(中学):結合には共有,イオン,金属があるそうですが配位結合とはなんでしょうか?

〔質問〕
結合には共有,イオン,金属があるそうですが配位結合とはなんでしょうか?
〔回答〕
共有結合について、これは、原子Aにある「弱めの接着剤」と、原子Bにある「弱めの接着剤」が出合うことで「強力な接着剤」となり、2つがくっつくイメージなのですが、
ただ、場合によっては、ある一方の原子側にだけすでに「強力な接着剤」が塗られていて、そこに別の原子がくっつく、ということが起こります。
これが配位結合です。
(あくまでもイメージとしてですので、正確なことは下記の詳細欄を読んでください)

配位結合によってくっついた後は、他の共有結合との見分けがつかないということもあり、配位結合は共有結合の一種として扱われます。

詳しくは高校範囲の内容になります。

〔詳細〕
共有結合は電子によって行われます。
まず、電子は「(原子内において)2個ずつのペアを作って存在する」という性質があるのですが、実際にはきれいにペアを作り切れません。電子の総数が奇数個なら明らかに1個余るものが出てきますし、実際にはもう少し複雑で、例えば3個の電子がバラバラに1つずつ存在する、みたいなことが起こります。
こういうペアになっていない電子のことを「不対(ふつい)電子」と言います(「対」になっていないため)。

それを踏まえた上で、共有結合とは「原子Aの不対電子と原子Bの不対電子が手を取り合い、2個のペアを作る」というものです。まさに「握手」をしているようなイメージです。
つまり、2つの原子は「2個セットの電子を接着剤代わりにしてくっついている」ということになります(「2個セットで接着剤の役割」というのがポイントです)。

通常はこのようにして共有結合が起こりますが、よくよく考えてもらうと、原子内には不対電子の他に「最初の段階で2個セットのペアを作れた電子」が存在することになります。
この「2個セットの電子」が「むきだしの接着剤」のようになって、他の原子(の電子がない箇所)とくっつく、というものが配位結合です。

(実際にはいろんな要素が重なり合いますので、この「最初の段階でペアを作れた電子」のすべてが「むきだしの接着剤」として機能するわけではありません)

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

 
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