中3理科:斜面を下る物体の運動

<ポイント>
・斜面を下る物体には「斜面に沿った(平行な)下向きの力」がかかる
・斜面を下る物体の速さは「一定の割合で、速くなって」いく
・斜面の傾きが大きいほど、斜面方向の分力が大きくなり、速さの変化の割合が大きくなる
斜面の分力2
斜面上に物体を置いたとき、物体は斜面を下ろうとします。

それは、「斜面に沿った(平行な)下向きの力」がかかるためです。
物体は「力のかかる方向に運動しようとする」ので、斜面に沿って下向きに運動をする、ということです。

そもそも、この斜面に沿った下向きの力がかかるのは、物体に重力がかかっているからです。
この重力を分解して考えると、必ず「斜面に沿った下向きの力」がかかります。

そして、重力は「斜面を下っている物体にかかり続ける」ので、物体は加速していきます。
(どんどん速さが速くなっていくということ)

また、斜面の角度によって、その速さの変化の割合が異なります。
斜面の「傾きが大きい」ほど、斜面方向の分力が大きくなり、「速さの変化の割合が大きく」なります。
反対に、「傾きが小さい」ほど、斜面方向の分力が小さくなり、「速さの変化の割合が小さく」なります。

<補足>
「斜面に沿った下向きの力の大きさ」は計算によって求めることができます。

斜面の分力2
このように斜面に平行・垂直となる重力の分力を作図すると、必ず「斜面となる台」と「水色で示した直角三角形」が相似になります。

相似であれば、各辺の比が等しくなるので、斜面となる台の各辺の長さを、

斜面の分力1
このように名前をつけると、
〔斜面に平行な分力〕=〔重力〕×(〔高さ〕/〔斜辺〕)
〔斜面に垂直な分力〕=〔重力〕×(〔底辺〕/〔斜辺〕)

という関係が得られます。

<まとめ>
・斜面を下る物体には「斜面に沿った(平行な)下向きの力」がかかる
・斜面を下る物体の速さは「一定の割合で、速くなって」いく
・斜面の傾きが大きいほど、斜面方向の分力が大きくなり、速さの変化の割合が大きくなる

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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