地理用語:モノカルチャー経済(ものかるちゃーけいざい)

国の経済の在り方として、単一(もしくは少数)の農産物や鉱産資源の生産に依存している状態のもの。
(補足)
「モノ」は「単一の」の意味(モノレールなどと同様)、「カルチャー」はここでは「耕作」の意味。
モノカルチャーという言葉自体は主要農産物の生産に頼っている状態のものだが、ふつうは鉱産資源(鉄鉱石など)に頼っている場合も含める。
なお、農産物や鉱産資源などのことを一次産品という(要は、地球から直接とれるもののこと)

アジア、アフリカ、南アメリカなどの発展途上国で見られる傾向にある。
これは、かつての欧米による植民地支配の名残ともいえる。プランテーションで単一の農産物(茶やコーヒーなど)を大量生産させていたが、言い換えると、他の作物や工業の育成は進められなかったためである。

モノカルチャー経済の場合、その商品の国際的な人気が下がったときや、不作になったときに国の経済自体がヤバくなる、という欠点を持つ。例えば、原油の輸出に頼る国々は、原油価格が下落したときに打撃が大きくなる。
そのため、国として他の産業を育成するケースも多い。マレーシアでは、かつては天然ゴムとスズ(錫(元素記号 Sn))の輸出に頼っていたが、1970年代頃から工業化を進め、現在では機械類の輸出が多くなっている(輸出全体の約半分)。

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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