【質問】世界史:同君連合と連邦国家の違いは何ですか?

〔質問〕
同君連合と連邦国家の違いは何ですか?
〔回答〕
同君連合は複数の国による(やや緩やかな)グループ、連邦国家はあくまでも1つの国、というものです。

例えば、現在だと、「英連邦王国(Commonwealth realm)」と呼ばれるイギリス国王を君主とする同君連合が代表的ですが、
これに属するカナダやオーストラリア等(イギリスを含めて15か国)は独立した存在で、統治はそれぞれの判断に基づいて行われます。
(かつての名残で「連邦」という名称は残っていますが)

一方、連邦国家については、たしかに各州や地域には一定の自治権が与えられ、複数の国(のようなもの)から構成されていると捉えることもできますが、あくまでも中央政府が束ねる形となっていて、国際的にも「国としては1つ」という扱いです。
各州ごとを相手に外交をするようなことは(よほどの例外的なケースを除けば)ないです。

〔補足〕
英連邦王国は、正確にはコモンウェルス(イギリス連邦、Commonwealth of Nations)とは別物です。
コモンウェルスはかつてイギリスの支配下にあった国々による緩やかなグループですが、その全てがイギリス国王を元首にしている、というわけではありません。
例えば、インドや南アフリカ共和国などについては「イギリス連邦には属するが、英連邦王国には属していない」という感じになっています。

なお、14世紀には、デンマーク、ノルウェー、スウェーデンの3国が事実上1つの王国としてまとまりました(カルマル同盟)。
形式的にはマルグレーテ女王の下での同君連合ですが、実質的には連邦制に近いと見ることはできます。

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

 
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