炭酸水素ナトリウムは、熱を加えることで分解することができます。

〔化学反応〕
炭酸水素ナトリウム → 炭酸ナトリウム ＋ 二酸化炭素 ＋ 水
〔化学反応式〕
2NaHCO₃ → Na₂CO₃＋CO₂＋H₂O

炭酸水素ナトリウムは、白色の粉末で、重そうとも呼ばれます。
水に溶かしてできる水溶液は、アルカリ性を示します。

炭酸水素ナトリウムを分解するとできる、炭酸ナトリウムは（炭酸水素ナトリウムに比べて）強いアルカリ性を示します。
（水溶液にフェノールフタレイン溶液を加えると、濃い赤色になる）

また、炭酸水素ナトリウムを分解するとできる二酸化炭素と水の発生確認の方法も大切です。
・二酸化炭素が発生したことの確認方法
　石灰水に通すと、白くにごる。（火のついた線香を入れると、火が消える）

・水が発生したことの確認方法
　塩化コバルト紙につけると、青色からうすい赤色（桃色）に変化する。

＜補足＞
炭酸水素ナトリウムの加熱の実験では、「試験管を横向きにし、その中に炭酸水素ナトリウムを入れて加熱」します。

このとき、「炭酸水素ナトリウムを入れている、試験管の底部分を少し上げておく」ことが大切です。
真横にしたまま加熱すると、分解によって「発生した水が流れ込み、温度差で割れてしまう」かもしれないからです。
それを防ぐためにも、火の当たる加熱部分の底側を少し上げた状態で加熱します。

＜まとめ＞
・炭酸水素ナトリウム → 炭酸ナトリウム ＋ 二酸化炭素 ＋ 水
・炭酸水素ナトリウムは白い粉末で重そうともいい、水溶液はアルカリ性を示す
・分解されてできる炭酸ナトリウムの方が強いアルカリ性を示す