【質問】中学(理科):雲のできかた

〔質問〕
1 フラスコ内をぬるま湯で濡らし、線香の煙を入れる。2 ピストンを引く。
という実験で、ピストンを押すときに線香の煙が消えるのですが、その理由がわからないです。
教えてください。
〔回答〕
温度が下がることで目に見えるようになった水蒸気が、「温度が戻って目に見えなく」なったからです。
 
こちらの実験は雲が発生する様子を調べるためのものです。
(雲は大気中にある「ちりやほこり」に「水蒸気が付着して水滴となり集まって」できたものです)
 
「寒い日に暖房を入れた部屋の窓に水滴がつくこと」「暑い日に冷たい飲み物をいれたコップの周りに水滴がつくこと」と同じ原理です。
水滴がつく物質を境にして中と外で温度差があるため、「空気中に溶けきれなくなった水蒸気が付着して水滴となります」
(これを結露といいます)
 
では、この実験でフラスコ内の温度と外気の温度の差をつけるために「ピストン」をつかっています。
空気をピストンで抜くことで、「フラスコ内に残された空気が膨張して、温度が下がります」
温度が下がると水蒸気が空気に溶けきれなくなり、「煙の粒子に付着して目に見えるようになる」という仕組みです。
(実際の雲の場合は、水蒸気を含んだ空気が上昇して気圧が下がり、温度が下がってできます)
 
反対にピストンから空気を戻すと、「膨張していた空気が元に戻り、温度も元に戻る」
すると、「目に見えるようになっていた水蒸気が、また空気に溶けて見えなく」なります。
このため、消えたように見えるというわけです。

 

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