〔質問〕 ベクトルの外積というものが、スカラーなどの言葉が出てきてしまい、イメージがつかめません…。 大学入試でも真価を発揮するようなのですが、どういう場面で使えるのかも教えていただけると嬉しいです |
〔回答〕 ※ 以下、ベクトルを太字で記述しています。 本来の外積の定義は、行列というものを使って「直交するようなベクトルを作る」というもので、 高校数学に当てはめると「a と b によって定められる平面α」に対する垂直なベクトル(法線ベクトル)のことを言っていることになります。 ですので、外積を用いるということは、まさに法線ベクトルを求めるということですので、「法線ベクトルを求めなさい」という問題ではそのまま有効になります。 具体的には、a=(x1, y1, z1)、b=(x2, y2, z2) としたときに、 外積は a×b=(y1z2-z1y2, z1x2-x1z2, x1y2-y1x2) というように定義されていますが、 実際に、外積(=法線ベクトル)(y1z2-z1y2, z1x2-x1z2, x1y2-y1x2) と a=(x1, y1, z1) の内積を計算してみると、(y1z2-z1y2)・x1+(z1x2-x1z2)・y1+(x1y2-y1x2)・z1 は、結果 0 となります。 ベクトル b との内積も同様に計算すると 0 になりますので、 たしかに a、b の両方と垂直の関係にあると確認できます。 また、計算上は、ですが、外積によってできたベクトルの「大きさ」は、元のベクトル a と b によってできる平行四辺形の面積と一致するという特徴があります。これは、副産物というか、外積を上記のように定義した場合に、たまたま計算上そうなった、というものです。 これを利用すれば、「平行四辺形OACB の面積を求めよ」という問題があれば、「ベクトル OA と OB の外積、の大きさ」によって求めることもできます。 (△OAB なら、その半分) |
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