高校範囲・大学受験レベルの最大公約数、最小公倍数の問題は以下のように扱ってください。
結論としては、各数字を素因数分解をしたときの、
・最大公約数:それぞれで、指数の一番小さいものを拾い上げたもの
・最小公倍数:それぞれで、指数の一番大きいものを拾い上げたもの
具体例で確認しましょう
まず、24, 36, 60 の最大公約数を求めてみます。
各数字を素因数分解すると、
24=23×31×50(3つ目の 60 にそろえて 5 も書いておきます)
36=22×32×50
60=22×31×51
となります。
このとき、公約数というのは、各数字をすべて割りきらないといけませんから、例えば 23 が含まれる数字だと 36, 60 を割りきることができないため、公約数にはなれないことになります。
これを踏まえると、今回の場合、公約数になれるのは
素因数が
・2 を 2個以下
・3 を 1個以下
・5 を 0個以下
だけ持つような数字に限定されるということです。
最大公約数はそのうちの最大のものですから、結果、22×31×50 の 12 ということになります。
というわけで、冒頭の「指数の一番小さいものを拾い上げたもの」についてですが、上記の素因数分解の箇所で色分けしている各指数を比べたときに、「その中で最小のもの」を拾い上げれば、結果的に最大公約数になっているということです。
次に、最小公倍数に関してですが、24, 36, 60 それぞれの倍数になっているわけですが、
24=23×31×50
36=22×32×50
60=22×31×51 ですから、
・24 の倍数:少なくとも「2を3個以上」かつ「3を1個以上」かつ「5を0個以上」持っている
・36 の倍数:少なくとも「2を2個以上」かつ「3を2個以上」かつ「5を0個以上」持っている
・60 の倍数:少なくとも「2を2個以上」かつ「3を1個以上」かつ「5を1個以上」持っている
ということを意味します。
公倍数というのは、これらのすべてを満たしたものですから、素因数分解したときに、少なくとも
・2 は 3個以上
・3 は 2個以上
・5 は 1個以上
持っておかないといけないということです。
最小公倍数は、その公倍数のうちで一番小さいものですので、今回で言うと、23×32×51 の 360 ということになるわけです。
というわけで、冒頭の「指数の一番大きいものを拾い上げたもの」というのは、素因数分解の箇所で色分けしている各指数を比べたときに、「その中で最大のもの」を拾い上げれば、結果的に最小公倍数になっているということです。