〔質問〕
オイラーの多面体定理を高校数学の知識で証明することは可能ですか?
※ オイラーの多面体定理
多面体には、「頂点の数」-「辺の数」+「面の数」=2 という関係が成り立つ
〔回答〕
証明というよりは説明レベルにすぎませんが、ものすごく大雑把にいうと、
(1)ある多面体から頂点を1つ無くすように切る
例えば、正八面体の上半分をそぎ落とせば、断面として正方形が出てくると思いますが、その際、
・頂点:1減
・辺:4減(この頂点は4本の辺が集まってできていた)
・面:4減+1増(断面部分が新たに生じる)
ということで、「頂点-辺+面」は、「(-1)-(-4)+(-3)」ということで、変化がないことになります。
こういう作業を繰り返していけば、いずれは平面図形に落とし込むことができて、このとき、頂点の数=辺の数で、面の数=2(表と裏の2面、という解釈)ということに行きつきます。
(2)ある多面体から頂点を1つ増やす
反対に、どんどん頂点を増やすように考えてみることもできます。
頂点が1つ増えたとき、辺がn本増えるような定め方であれば、面は(n-1)面増えます。
面の「-1」の部分は、新たに頂点を定めることで、元々の面が1つ消える(立体の中に埋もれる)ためです。
その結果、「頂点-辺+面」の数は変化しないことになります。
(1)(2)ともに、これらを正確に論じれば、証明ということになりますが、
特に(2)の方は、「数学的帰納法」の手法により、すべての多面体について成り立つことが言いやすいと思います。
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