<ポイント>
・因数分解の手順①:共通因数でくくり出す(共通因数がないときもある)
・因数分解の手順②:乗法公式を使って因数分解する
・場合によっては、「置き換え」を利用する場合もある
置き換えることで式がすっきりとし、ミスをしにくくなるためです。
置き換えが終われば、ふつうの因数分解と同じ流れになりますが、置き換えをしたものは、もとに戻す必要があるので注意しましょう。
【例題】
次の式を因数分解しなさい。
① x(a+1)-(a+1)
② (x+y)2+6(x+y)-7
③ (x-4)2+6(x-4)+9
④ (a+b)x2-(a+b)y2
【解説】
① x(a+1)-(a+1)
a+1=M とすると、 (←置き換えの利用)
x(a+1)-(a+1)
= xM-M (←共通因数 M でくくる)
= M(x-1)
(これ以上計算できないので、a+1=M を戻す)
= (a+1)(x-1) (答え)
② (x+y)2+6(x+y)-7
x+y=M とすると、 (←置き換えの利用)
(x+y)2+6(x+y)-7
= M2+6M-7 (←乗法公式①(x+a)(x+b)の形)
= (M+7)(M-1)
(これ以上計算できないので、x+y=M を戻す)
= {(x+y)+7}{(x+y)-1}
=(x+y+7)(x+y-1) (答え)
③ (x-4)2+6(x-4)+9
x-4=M とすると、 (←置き換えの利用)
(x-4)2+6(x-4)+9
= M2+6M+9 (←乗法公式①(x+a)(x+b)の形)
= (M+3)2
(これ以上計算できないので、x-4=M を戻す)
= {(x-4)+3}2
=(x-1)2 (答え)
④ (a+b)x2-(a+b)y2
a+b=M とすると、 (←置き換えの利用)
(a+b)x2-(a+b)y2
= Mx2-My2 (←共通因数 M でくくる)
= M(x2-y2) (←乗法公式④(x+a)(x-a)の形)
= M(x+y)(x-y)
(これ以上計算できないので、a+b=M を戻す)
= (a+b)(x+y)(x-y) (答え)
<補足>
2つ以上の文字を含む因数分解の解答において、どちらの( )を前にして書くかは「アルファベットの若いものから」書くようにすれば、大丈夫です。
<まとめ>
・因数分解の手順①:共通因数でくくり出す(共通因数がないときもある)
・因数分解の手順②:乗法公式を使って因数分解する
・場合によっては、「置き換え」を利用する場合もある
※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります |
---|