<ポイント>
・乗法公式①(x+a)(x+b)=x2+(a+b)x+ab
・最も次数の低い部分(ab)に注目して、「かけてこの数になる組み合わせ」を考える
・「xの1次式」の係数(a+b)に注目して、「たしてこの数になる組み合わせ」を考える
因数分解には乗法公式を使います。
係数などを効率よく計算できるように考えられた公式です。
乗法公式は全部で4つあり、「すべてを完璧に使いこなせる」ようにしていきましょう。
【乗法公式】
① (x+a)(x+b)=x2+(a+b)x+ab
② (x+a)2=x2+2ax+a2
③ (x-a)2=x2-2ax+a2
④ (x+a)(x-a)=x2-a2
※こちらの公式については、必ず覚えましょう。
覚えていないと、因数分解できません!
(2)乗法公式①x2+(a+b)x+ab
乗法公式① x2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)
のタイプは、「ab(積)」と「a+b(和)」に注目して因数分解します。
①最も次数の低い部分(ab)に注目して、「かけてこの数になる組み合わせ」を考える
②「xの1次式」の係数(a+b)に注目して、「たしてこの数になる組み合わせ」を考える
この順で考えると、見つけやすくなります。
これは、「和よりも、積の方が組み合わせをしぼりやすい」ためです。
〔例〕
① x2+6x+8 (←「かけて 8 」「たして 6 」になる組み合わせを考える)
= x2+(2+4)x+2・4
= (x+2)(x+4)
② a2+3a-40 (←「かけて -40 」「たして 3 」になる組み合わせを考える)
= a2+(-5+8)x+(-5)・8
= (a-5)(a+8)
ab の部分が負の場合は「(正の数)×(負の数)」のはずなので、大きなヒントになります。
③ y2-25y+150 (←「かけて 150 」「たして -25 」になる組み合わせを考える)
= y2+(-10-15)y+(-10)・(-15)
= (y-10)(y-15)
ab の部分が正で、a+b の部分が正の場合は「ともに(負の数)」のはずなので、大きなヒントになります。
④ x2+4xy+3y2 (←「かけて 3y2 」「たして 4xy 」になる組み合わせを考える)
= x2+(1+3)y・x+y・3y
= (x+y)(x+3y)
ab の部分が2次の文字式で、a+b の部分が1次の文字式の場合は、「a,b ともに1次の文字式」のはずなので、大きなヒントになります。
<まとめ>
・乗法公式①(x+a)(x+b)=x2+(a+b)x+ab
・最も次数の低い部分(ab)に注目して、「かけてこの数になる組み合わせ」を考える
・「xの1次式」の係数(a+b)に注目して、「たしてこの数になる組み合わせ」を考える
※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります |
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