中2数学:内角の二等分線

<ポイント>

・「角の二等分線」を利用する問題では、それぞれの角の大きさが分からない場合がある
・求めたい角の大きさを知るためには、「他の角の和が分かればいい」場合がある
・「角の大きさを求める問題」では、さまざまな三角形に注目する

【例題】
図のように、△ABCの∠Bと∠Cの二等分線の交点をDとします。
このとき、∠x の大きさを求めなさい。
内角の二等分1
 
 
【解説】
この問題では∠x (=∠BDC)の大きさを問われています。
内角の二等分2
∠x の大きさは「三角形の内角の和は180°」であることを使うと、
△DBC(赤の三角形)に注目して、
∠x=180°−(∠DBC+∠DCB)
=180°−(●+◯)
で表されます。

このことから、「2つの角の和 ●+◯」が分かればいい!となるので、「●+◯」の大きさを調べていきます。
このように、「求めたい角の大きさを知るためには、「他の角の和が分かればいい」場合がある」ということを知っておきましょう。

△ABC(青の三角形)に注目すると、「三角形の内角の和は180°」であるから、
56°+●+●+◯+◯=180°
56°+2(●+◯)=180°
2(●+◯)=180°−56°=124°
●+◯=62°
と分かります。

∠x=180°−(●+◯)=180°−62°=118°(答え)
 
 
この問題では、最後まで●と◯がそれぞれいくらか分からないままでした。
「角の二等分線」を利用する問題では、それぞれの角の大きさが分からない場合があるということです。

それぞれ何度であるか分からなくても、「和が分かればOK」ということになり、「それぞれ何度か求めなきゃ!」と考えていては解けません。

また、青い三角形・赤い三角形と2つの三角形について、内角の和を使って考えました。
このように、「角の大きさを求める問題」では、(考える過程で)「さまざまな三角形に注目する」ことが大切です。

広い視野を持って、問題に挑みましょう。

<補足>

今回の問題のように、「三角形の2つの内角の二等分線」を利用した問題では、以下の公式が成り立ちます。

∠BDC=90°+(1/2)・∠A

これを知っていれば、すぐに解ける問題ですので、余裕があれば覚えてしまいましょう!

<まとめ>

・「角の二等分線」を利用する問題では、それぞれの角の大きさが分からない場合がある
・求めたい角の大きさを知るためには、「他の角の和が分かればいい」場合がある
・「角の大きさを求める問題」では、さまざまな三角形に注目する

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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