【質問】世界史・地理:ネルー・周恩来会談や、アジア・アフリカ会議で、中華人民共和国が第三世界扱いされている理由

〔質問〕

ネルー・周恩来会談や、アジア・アフリカ会議に関して、よく「第三勢力」という言われ方をされますが、社会主義国の中華人民共和国が参加していることとの兼ね合いはどういうことなんですか?

〔回答〕

「第三勢力」という言い方は、冷戦期における第一陣営(資本主義陣営、主に米国とその同盟国)と第二陣営(共産主義陣営、主にソビエト連邦とその同盟国)に対して、そのいずれにも属さない国々、特に新興独立国を指して使われることが多いです。

中国の場合、たしかに社会主義国ですが、実際のところはワルシャワ条約機構に入っていませんでしたので(もちろんNATOにも)、冷戦の直接的な争いからはやや外側にいたことになります。
(※ 正確な日付としては、アジア・アフリカ会議の方がワルシャワ条約機構よりも前)

ソ連との関係についても、ソ連とは異なる独自路線をとり、50年代後半頃からは緊張も見られていきました。

また、経済的にもまだまだ発展途上国の域でしたので、
総じて言えば、あくまでも「アジアの新興独立国としての中国」という位置づけで第三世界扱いだった、ということです。

〔補足〕

なお、アジア・アフリカ会議では、アジア諸国との関係改善を図るため、日本についても参加しています。

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

 
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