〔質問〕 「衆議院は任期が短く解散もあるから、国民の意見に強く結び付いている」と教科書に書いてありますが、なぜそうなるのですか? |
〔回答〕 「国民の意見」を聞く、というのは具体的には「選挙」のことを指します。 選挙では各政党や各候補者が実現させたいこと(マニフェスト)を述べ、それに対して国民は「投票」という形で意思表示をします。そのため、「選挙の結果=国民の意見」として捉えられるわけです。 それを踏まえて、質問文の件ですが、衆議院の場合、長い場合でも4年に1回は選挙がありますし、解散した場合はそのタイミングで選挙がありますから、国民の意見をより頻繁に聞くことができる、という意味合いになります。 なお、「じゃあ、参議院も同じ仕組みすればいいのでは?」と思うかもしれませんが、衆議院の場合、選挙が頻繁にあるがために、じっくりと政策に取り組むことが難しくなるというデメリットもあります。国民の一時的な感情に流されてしまう、という場合もあります。参議院では、解散もなく6年間の任期を保証することで、そのデメリットを補うという仕組みになっています。 |
テスト対策としては上記の内容で構いませんが、細かいことを言うと、参議院の方は、3年に1回ごとに半数ずつを選挙していきますので(※)、(衆議院で長らく解散がないのであれば)参議院の方が選挙の間隔が短くなることはあります。
(※注)参議院の定員(248人)について、半分の124人は、2019年の選挙で当選し、2025年までの6年間。残りの半数の124人は、2022年の選挙で当選し、2028年までの6年間。というような仕組み。たしかにそれぞれの議員の任期は6年だが、参議院選挙の頻度としては3年に1回ということになる。もちろん半数は以前のままで残っていることになるため、全員が最新の国民の意思というわけではない。
なお、衆議院についてはたしかに任期は4年ですが、実際に最後までいくことはまれで、4年近くなった場合でもふつうは解散をします。
解散は選挙で勝つ自信があるタイミングですべきですが、ということは、最後まで解散しなければ「自信がない?」と思われてしまう可能性があり、そのため意地でも解散という形を取っておいた方がまだマシという判断をしているものです。
※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります |
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