【質問】世界史:なぜ古代エジプトでは太陰暦ではなく太陽暦だったのですか?

〔質問〕
なぜ古代エジプトでは太陰暦ではなく太陽暦だったのですか?
〔回答〕
古代エジプトでは、洪水の周期と連動する太陽暦が農業活動に適していたためです。
一方の太陰暦では、月の満ち欠け12回が約354日に相当し、太陽の動き・季節感とのズレが少しずつ生じていきます。
〔補足〕
ナイル川の氾濫は、上流がサバナ気候であることで、時期によって流量が変わるためですが、そのサバナ気候の成因は太陽の動きによるものです(雨を降らす低圧帯が、夏にナイル川の上流域を広く覆うため)。
つまり、定期的な氾濫が太陽と連動するため、太陽を基準にした暦の方がよかった、というものです。

なお、メソポタミア文明ではティグリス・ユーフラテス川の氾濫が農業に大きな影響を与えましたが、
こちらの氾濫の要因は比較的複雑で、時期もまばらでしたので、エジプトほど太陽暦にメリットがあったというわけではないようです。
(満ち欠けという観測のしやすさや、宗教的な月の重要性もあって、太陰暦が採用されたと考えられている)

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります


 

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