【質問】世界史:「肥沃な三日月地帯」はなぜ肥沃なのですか?乾燥地域のイメージで、農業に適していない気がしますが

〔質問〕
「肥沃な三日月地帯」はなぜ肥沃なのですか?乾燥地域のイメージで、農業に適していない気がしますが
〔回答〕
現在と気候区分に変化がないとすると、
肥沃な三日月地帯はステップ気候や地中海性気候のエリアも意外と多く、全域が砂漠気候というわけではないです。
(ステップ気候は乾燥帯に該当しますが、草は生え、その後の腐植や分解により農業に適した土壌ができます)

たしかにティグリス川とユーフラテス川の中下流域付近は砂漠気候ですが、
ただ、この両河川は定期的な氾濫が起こるため、上流からの沃土または養分の運搬や、土壌に溜まった塩分の洗い流しを行ってくれます。水があれば草も生えてくれます。
(いわゆる外来河川として特徴)

そのため、これらのエリアでは農業に適した土壌が形成されました。

〔補足〕
ただし、過去数千年の間、過度な灌漑や森林の伐採などといった人間活動によって土地が劣化し、砂漠化の進行も見られます。
現在でも農業は行われていますが、かつてほどの高い肥沃性はないと考えられています。

また、上流側の国と下流側の国との間で、水利権を巡る争いもあり、そうした社会的・政治的な問題も現代では発生しています。

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります


 

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