〔質問〕 世界各地の、「青銅器時代」と「鉄器時代」の大まかな境目を教えてください |
〔回答〕 地域により異なりますが、(鉄製武器で有名な中東の)ヒッタイト王国で言うと紀元前1400~前1200年頃にかけてです。 (局所的な例外を除けば)ヨーロッパ・アフリカ・インド方面はここから徐々に伝播していく、というイメージです。ヨーロッパで紀元前800~前500年頃、アフリカで紀元前500~前300年頃、インドで紀元前1200~前600年頃とされます。 東アジア方面では、中国だと春秋・戦国時代(前770~前221年)の頃に鉄製農具や鉄製武器の使用が広まっています。 日本については、弥生時代に大陸や朝鮮半島から鉄製品や製鉄技術がもたらされ、その結果、この時代から鉄の使用が始まったと考えられています。青銅器の流入とほぼ同時期に起こっているという特徴もあります。 アメリカ大陸については、先住民族は銅や金を加工する技術は持っていましたが、鉄の加工や使用はヨーロッパからの植民者が到来した後です。 |
〔補足〕
青銅器時代には鉄鉱石の存在自体は知られていて、低品質・小規模の鉄製品の生産は行われていたようですが、
高品質・大量生産という点では、比較的低い温度での溶解する青銅(銅と錫の合金)と異なり、(高い温度での加熱が必要な)鉄の加工技術が確立されるまでにはもうしばらく時間がかかりました。
青銅器時代には鉄鉱石の存在自体は知られていて、低品質・小規模の鉄製品の生産は行われていたようですが、
高品質・大量生産という点では、比較的低い温度での溶解する青銅(銅と錫の合金)と異なり、(高い温度での加熱が必要な)鉄の加工技術が確立されるまでにはもうしばらく時間がかかりました。
なお、鉄の使用という場合、厳密には「農具」の話と「武器」の話は分ける必要があります。
農具であれば、土を耕すことができればそれでいいですので、比較的もろくても構いません。一方、武器の場合はそういうわけにはいきませんので、純度を上げる必要があり、もう一段上のレベルの技術が必要となります。
※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります |
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