〔質問〕 まずは問題です 「(問題文は省略します)」 この問題の解説を見ると p⇒q と q⇒p がともに真であることを示す、としか書いていなくて解き方がわからないです |
〔回答〕 結論としては、 ・まず「p」からスタートして式を変形して「q」になることを示し、 ・次に「q」からスタートして式を変形して「p」になることを示せれば、 ・両者は同値だ、ということになります。 以下、詳細です。 同値性を証明する場合、方法は大きく2通りあります。 (1)一度に同値性(必要十分条件)を示す ・p の式からスタートとして、「常に同値性を維持しながら(常に必要十分条件であり続けながら)変形していく」方法 (2)「p⇒q」が真であることと、「q⇒p」が真であることを別々に示して、後で合わせる ・まず、p の式からスタートして、一方通行の計算のみ行って「p⇒q」を証明 ・今度は逆に q の式からスタートして、一方通行の計算のみ行って「q⇒p」を証明 ・「p⇒q」かつ「q⇒p」なのであれば、p と q は同値(必要十分条件) 同値性を言う場合、2つの式が「全く同じものを指す」状態でなければいけません。一方には該当するが、もう一方に該当しない、というのが1つでもあってはいけません。 それを踏まえて、手っ取り早い方法は(1)のように、常に「全く同じ式になるように変形していく」という方法です。例えば「移項」などが代表例ですが、a+c=b+c に対して、a=b は必要十分の関係ですから、同値性を保ったまま計算を進めていることになります。 しかし、ついついやりがちなのが気付かないうちに同値性が崩れた計算をしてしまっていることです。 例えば x=3 という式から x2=9 という計算をした場合、一見問題なさそうですが、実際には x2=9 の方には x=-3 も含まれてしまっています。つまり、x=3 と x2=9 は別の式という扱いになり、同値性が崩れてしまっているのです。 こうしたことを避けるため、(2)では、「⇒」の証明と、「⇐」の証明を別々にしていきます。メリットは、いちいち同値性を気にせずに計算を進められることです。 まず出発点を「p」に、仮に先程の x2=9 のような計算を進めたとしても「p⇒q」ということはできます(p⇔q の保証がないだけ) その後、今度は出発点を「q」に切り替えて、今度もとにかく計算を進めてみて、「q⇒p」ということだけを言います。 最後に合算すれば、p も q もお互い「十分条件であり、かつ、必要条件である」ことになりますので、よって同値だ、ということになるわけです。 |
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