【質問】理科(中学):蒸散と湿度の関係について

〔質問〕
塾で、気孔は体内の水分が十分ある時に開くと教わりましたが、蒸散は湿度が低いときに行われますよね。
「体内の水分が十分にある=湿度が高い」ではないのでしょうか。教えてください。
〔回答〕
蒸散の目的を確認しましょう。
植物体内の「水分量が多いとき」に、植物は蒸散を行います。(体内の水分量を調整するため)
蒸散を行うことで、体内の水分が減り、根から水分を吸収して体内の水分の輸送を行うことができます。
(体内の水に溶けた養分も循環させることができたり、葉の温度を下げるはたらきもあります)
 
また、湿度は「空気中に含まれる水蒸気の割合」を示すものなので、直接的には体内の水分量には関係しません。
自然の状態では、湿度が高いときには体内の水分量が多いと言えるかもしれません。
ですが、例えば、人が「水をやる」場合には、湿度が低くても、植物体内の水分量を増やすことができます。
 
これ以上は高校範囲になりますが、
湿度が低い(空気が乾燥する)と、気孔を閉じて蒸散量は減らそうとします。
ただ、光が強い(晴れ)のときには、光合成が盛んに行われ、気孔を開いて酸素・二酸化炭素の交換も行われることになります。
このときに、蒸散も一緒に行われます。
 
つまり、蒸散を盛んにする・しないは、湿度だけに影響されるものではないということです。

 

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