【質問】理科:南中時に一番高度が高いのは、なぜですか?

〔質問〕
太陽やその他の天体が、南中時に一番高度が高いのは、なぜですか?当たり前にも思えるのですが、ちゃんと説明するとどういう風に説明するんでしょう?
〔回答〕
お待たせしました。
地学の専門がいませんで、数学・理科担当が作成しました。おそらく合っていると思いますが、その点ご了承ください
 
まず、下の図のような2地点について考えてみます。奥側が早い時間の位置、手前側が数時間後の位置とします。ともに地表面の観測地点で、時刻はひとまず午前中で考えておいてください。

(※ 太陽の高度は、地球という球体の接線とのなす角を考えないといけないため、単純に上から見た図だけで考えるのは不十分)
 
 
次に、地球の中心と、各地点の位置関係を見てみます。
このとき、地球の中心と各地点を結ぶ赤い線は、地球の半径ですので、長さは同じです。
(わかりづらくてすみませんが、遅い時刻の方は「手前側にせり出すような感じ」をイメージしてください)

 
 
このときに、図のように、「太陽光」「観測者の位置」「地球の中心」を通るような平面でズバっと切ってみます。
青の平面は、手前側に起き上がっているようなイメージです(かつ、観測地点も太陽側に近づいている)


 
 
立体の状態では「青」と「緑」はくっついていませんが、これをそれぞれ板のように扱って、パタンと重ねてみます。
(地球の断面図もちょうど重なります)

それぞれ赤の線(円の接線)が水平線方向ですが、太陽の高さ(θとします)というのはこの水平方向の線とのなす角になっています。
円は接線と 90° の関係で接していますので、「太陽光と、中心からの垂線とのなす角」は「太陽の高さ(θ)+90°」となり、「地表面と地球の中心と太陽光がなす角」は「90°-θ」になります(台形の隣り合う角であるため)

太陽の高さが一番高いとき(θ が大きい値)というのは、「90°-θ」としては最小になるときです。
つまり、ある地点が、自転するの中で太陽に対して一番手前側にある時というのが、θ が最も大きくなる箇所、ということになります。
(緯度の関係で、いわゆる南中高度のところまでしか来れませんが)

 

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