【質問】数学(中学):半円を直線上に並べる問題

〔質問〕
直線上に半径1cmの半円を重ねていきます。次の問いに答えなさい。
(1)重ねる半円が1個増えると、重ねてできる図形の面積はいくら増えますか。
(2)重ねてできる図形の面積が~
〔回答〕
今回の問題のポイントは、「二つの図形が重なり合う部分の面積」を出すことです。
この面積を出すことさえできれば、あとはさほど難しくありません。

重なり合う部分を抜き出すと、下の図のようになります。
この面積は、青色で示した部分とオレンジ色で示した部分の合計です。
ここで、図にある三角形が「正三角形である」と気づけるかどうかです。
(できた三角形の辺はすべて「おうぎ形の半径」であるため、長さが等しい)
また、正三角形の面積は「一辺の長さaであれば、{(√3)/4}× a2」で求めることができます。

(青色で示した部分の面積)
=半径1で中心角が60°のおうぎ形
=1 × 1 × π ×(60/360)
=(1/6)π

(オレンジ色で示した部分の面積)
=(半径1で中心角が60°のおうぎ形)-(一辺の長さが1の正三角形)
=(1/6)π -(√3)/4}× 12
=(1/6)π -(√3)/4}

(重なり合う部分の面積)
=(1/6)π+(1/6)π -{(√3)/4}
=(1/3)π -{(√3)/4}

(1)
(半円ひとつの面積)
=1 × 1 × π ×(180/360)
=(1/2)π

(重ねる半円を1つ増やすと増える面積)
=(半円ひとつの面積)-(重なり合う部分の面積)
=(1/2)π -[(1/3)π - (√3)/4}]
=(1/6)π+{(√3)/4}

(2)
(おうぎ形がn個重なり合う面積)=(1/2)π+(n-1)[(1/6)π+{(√3)/4}]
で表すことができます。

よく規則性を使う問題で使う考え方で、
(n番目のもの)=(はじめの数)+(n-1)×(それぞれの差)で求めます。
(これを等差数列といい、高校で詳しく習います)

これを使うと、
(おうぎ形がn個重なり合う面積)={5π+(3√3)}/2
(1/2)π+(n-1)[(1/6)π+{(√3)/4}]={5π+(3√3)}/2
これを満たすnを求めればよいです。
(このnが使ったおうぎ形の数を表します)

 

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