【質問】理科(中学):二酸化炭素は、なぜ、空気より重いのですか?

〔質問〕
中2のものです。二酸化炭素は、なぜ、空気より重いと言えるのでしょうか?空気と二酸化炭素は同じではありませんか?
また、なぜ水に溶けるのですか?
〔回答〕
窒素や酸素から構成される空気と比べて、二酸化炭素の方が粒子1個当たりの重さが重い物質なのです。
また、水に溶けるというのは、水の中で粒子がうまく存在できている状態のことで、ほんの少しだけの場合も含めるのならほとんどの物質は水に溶けます(油や金属の場合を除く)。なお、二酸化炭素は、むしろそんなに溶けることができない物質です
〔詳細・補足〕
すべての物質は「分子」と呼ばれるものすごく小さい粒子からできています。これは固体や液体だけでなく、気体であっても同様です。

さて、空気と二酸化炭素との比較ですが、これは「空気に含まれる気体の割合」が関係しています。実際に空気は、約80%が窒素、約20%が酸素です。一方の二酸化炭素は空気中に約0.035%しか含まれておらず、つまり、基本的に「二酸化炭素と空気は異なるもの」なのです。

そして、実際に空気の主成分である窒素と酸素は、二酸化炭素の粒子と比較して軽いため、「空気<二酸化炭素」という関係ができているのです。

参考までにですが、粒子1個当たりの重さは、「窒素:28、酸素:32、二酸化炭素:44」になっています(細かいことを言えば、分子を構成するさらに小さい粒子の数が違うため)

空気は、80%が窒素、20%が酸素なので、平均すると 28×80%+32×20%=28.8 の重さとなり、二酸化炭素に対して0.65倍程度しかないのです。

 
 
また、水に溶けるかどうかについての補足ですが、
コーラなどの炭酸飲料を見ると多く溶けている感じもしますが(逆に、炭酸が抜けたときには多く出てくる)、それは「気体」の状態を目にしているためです。気体というのは「少数の粒子が広い空間を占めている」という状態のもので、つまり、いっぱい溶けているように見えても、実際の粒子の数としてはしれている、というものです。

一部の溶けている二酸化炭素の粒子については、水の粒子と(引き寄せ合ったりしながら)うまく共存できているのです。ですが、この共存関係も限度がありますので、ある程度以上は溶けることはできません。

 

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