【質問】国語:小説文の読み方に関して

〔質問〕

小説文の読み方に関してですが
1)小説文の読み方がいまいちよくわかりません。評論のように逆接や具体例など論理を意識して読んでいるつもりですがいまいちしっくりきません。小説はどのように読むのがベストでしょうか?
2)小説問題もhttps://flyingclassonline.com/gendaibun-tips/にあるように各段落ごとに要点をまとめてみようとも思うのですが「段落の切れ目がよくわからない」「段落ごとに要点をまとめるとして、どのようにまとめれば良いかわからない」のですが小説問題では段落ごとに要点を掴むのは具体的にどのようにすれば良いでしょうか?
3)小説問題と評論文は読み方を変えた方がいいのでしょうか?どういった点は共通していて、どういった点は読み方を変えたらいいのでしょうか?
 
 
(追加質問)
ざっと整理すると小説問題では
評論での「主張」=小説での「心情」
評論での「根拠、理由」=小説での「心情の理由」
評論での段落=小説での場面が切り替わる

といった理解でよろしいでしょうか?
また心情は主張と違い状況でコロコロ変化するといった認識をして読めばよろしいでしょうか?

〔回答〕

総じて言えば、3点目のことになりますが、基本的に小説と評論は読み方が異なります。
評論は「書かれていること」をきちんと読み取って理解できるかどうかがポイントであることに対し、小説では「書かれていないこと」を読み取れている(想像できている)かがポイントになります(※ 下記、「補足」欄参照)。
そのため、「字面としての意味を追う」という点で文構造を追ったり、段落を追ったりすることは必要ですが、それは前段階にすぎず、その後がメインという捉え方が必要になります。

読み方の1つのコツとしては、登場人物の表情も含めた「映像化」を頭の中でしてみるという感じです。
例えば、山中が舞台であれば、その様子を想像しながら、大自然の中で起こった登場人物の(特に心境の)変化を感じ取っていく、というイメージです。
(段落の件も、どちらかというと「場面の変化」です)

その点で言えば、ドラマを見て役者の心境を感じ取っていく、というのは小説の読解に近いものがあります。
(そういう勉強方法をしたことはありませんが、効果がありそうな気はします)
 
 
あと、やっかいなのは「回答のための文章化」です。
「たぶん、こんな感じのことだろうな」ということまでは想像できても、それをしっかり文章に書き起こすのが難しいです。

これに関しては、とりあえず少しだけでも書いてみて、模範解答と照らし合わせながら慣れていく、という形にならざるをえない面はあります。

ただ、一方で、「小説はいろんな読み方があるはず」と思って、模範解答と全然違う方向の回答文でもいいと思うのは避けてください。
受験国語としては「この小説はこう読むべき」というものがありますので、まずはそこを受け入れるようにしてください(オリジナルの読み方をするのはその先)。
 
 
(追加質問文)
はい、基本的にその理解で大丈夫です。
筆者が託した「言葉」から心情や情景等を読み取り、かつ、それを別の人(採点者)に説明までできるかどうかが問われている、と思えば結構です。

〔補足〕

上記の「小説では「書かれていないこと」を読み取れている(想像できている)か」というのは、文字通り「書かれていない」というもので、
仮に、「彼は合格したと聞いて「まじか」と言って喜んだ。」のような記述だと、明確に「喜んだ」という記述がありますから、そうなのだとわかりますが、このようなものはもちろん出題されません。

出題されるのは、「彼は合格したと聞いて「まじか」と言った。」というように、明確に心情等が書かれていない文章です。

この場合、信じられないくらい嬉しくて「まじか!」と言った可能性もありますが、
状況によっては、例えば、親友は不合格で、自分だけが合格したようなケースだと、同じ「まじか」であっても、「まじか…」というニュアンスに近いことになります。

こうした違いを、周りの文章も参考にしながら読み取っていく、というものです。

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

 
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