【質問】化学(高校):液体→固体のとき、物質の温度は凝固熱を放出するため下がるのではないでしょうか?

〔質問〕
物質の状態変化について質問します。

物質が液体→固体という状態変化をしたとき、変化中の固体と液体が共存している状態では温度は一定に保たれます。一方で物質からは状態変化に伴い凝固熱が周囲に放出されています。この場合状態変化中の物質の温度は凝固熱を放出するため下がるのではないでしょうか?

〔回答〕
同じ0℃(水の場合)であっても、「液体の状態」の方が「固体の状態」よりエネルギーを持っている状態にあります。
凝固熱(逆方向なら融解熱)とは、この「0℃の水が持つエネルギー」と「0℃の氷が持つエネルギー」の差のことで、それが放出されるということですが、
例えるなら、制服からジャージに着替えたときに(姿が変わっただけなのに)ホッとして無駄な緊張を捨て去る、みたいなことです。

ですので、仮に凝固熱が全部大気中に放出されると仮定するなら、単に「着替え」が起こっただけですので、物質自身の温度に変化はないです。

ただ、実際には「凝固熱が全部大気中に放出される」ということが難しく、その物質自身もエネルギーを受け取ってしまいます。
そのため、むしろその物質(の液体部分)の温度は上がることが考えられますが、実験としては冷却を続けることによって温度が一定になるように保っている、というものです。

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

 
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