生物基礎:浸透圧

<ポイント>
・「小さい分子(水など)は通すが、大きい分子(溶質など)は通さない」性質を半透性という
・「半透膜を通して溶媒が移動すること」を浸透という
・溶媒の移動を止めるために必要な圧力(=浸透しようとする圧力)を浸透圧という
(1)細胞膜の半透性
半透性とは、「小さい分子(溶媒である水など)は通すが、大きい分子(溶質など)は通さない」という細胞膜に見られる性質です。
(細胞膜のように、半透性をもつ膜を、半透膜といいます)

半透膜を隔てて、2つの濃度の違う溶液が接しているとします。
すると、溶質は移動できませんが、溶媒は移動します。
(大きい粒は移動できないが、小さい粒は移動する)

そして、その移動する方向は決まっていて、「溶媒は濃度の低い方から濃度の高い方へ移動」します。これは、「濃度差がなくなるようにする」ためです。

(2)浸透圧
半透膜を通して溶媒が移動することを「浸透」といい、
溶媒の移動を止めるために必要な圧力(=浸透しようとする圧力)を「浸透圧」といいます。

(3)高張・低張
濃度が高く、溶媒(水)が入ってくる溶液を「高張液」 、
濃度が低く、溶媒(水)が出ていく溶液を「低張液」 、
濃度が等しく、見かけ上、溶媒(水)の出入りがない溶液を「等張液」といいます。

つまり、ある細胞を溶液Aに浸し、

・細胞内から水が出ていけば、溶液Aは「高張液」(溶液側に水が入ってくる)
・細胞内に水が入っていけば、溶液Aは「低張液」(溶液側から水が出ていく)
・細胞内の水の出入りが確認できなければ、溶液Aは「等張液」

ということになります。

<補足>
細胞膜は完全な半透膜ではないため、特定の物質を出し入れすることがあります。
(タンパク質など、大きな物質を出し入れすることがある)
<まとめ>
・「小さい分子(水など)は通すが、大きい分子(溶質など)は通さない」性質を半透性という
・「半透膜を通して溶媒が移動すること」を浸透という
・溶媒の移動を止めるために必要な圧力(=浸透しようとする圧力)を浸透圧という

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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