・体液は3つに分類される
・「血液の一部が血管外へしみ出した」ものを組織液という
・「組織液の一部がリンパ管内に入った」ものをリンパ液という
(1)血管の中を流れる血液
(2)血液の一部が血管外へしみ出した組織液
(3)組織液の一部がリンパ管内に入ったリンパ液
(1)血液
血液は、液体成分である血しょうと、細胞である3種類の血球(赤血球・白血球・血小板)からできています。
① 血しょう
血液の液体成分で、二酸化炭素・栄養分・不要物などを運ぶはたらきがある。
淡黄色の透明な液体で、約90%が水・約7%がタンパク質でできている。
② 血小板
血液の固体成分で、出血したときに血液を固めるはたらきがある。
直径約0.002〜0.003mmと小さく、決まった形はしていない。
③ 赤血球
血液中に最も多く含まれる固体成分で、中央にくぼみのある円盤状の細胞。(直径約0.008mm)
ヘモグロビンという赤い物質を含んでいて、酸素を運ぶはたらきがある。
④ 白血球
赤血球より大きい(直径約0.008〜0.015mm)細胞で、核がある。
アメーバ状の細胞で、体内に入ってきた細菌を分解するはたらき(食作用)がある。
なお、血中の白血球の約25%はリンパ球で、免疫反応による生体防御のはたらきがある。
(2)組織液
血しょうの一部が毛細血管から染み出し、細胞の間にたまったものを組織液といいます。
(そのため、血しょうと組織液の成分はほぼ同じ)
組織液は細胞や組織の間を満たしていて、酸素・養分を細胞に与えるはたらきがあります。
また、反対に、二酸化炭素や老廃物を細胞から受け取るはたらきもあります。
つまり、組織液が間に立つことによって、「血液と細胞間の物質のやりとり」ができるようになっているということです。
(3)リンパ液
組織液がリンパ管に入るとリンパ液になります。
リンパ管のかべも薄く、組織液が入り込むことができるようになっています。
リンパ液には、生物のからだを守ること(免疫)に役立つリンパ球という細胞を含んでいます。
リンパ管の中には、ところどころに「リンパ球が多く集まる」リンパ節があり、体内に侵入してきた細菌などを除去するはたらきがあります。
組織液とリンパ液はもともと「血液が血管からしみ出したもの」です。
(液体のある場所によってはたらきが異なり、名前も違うようになるということ)
血管やリンパ管は、これらの「液が出入りできる構造になっている」ということです。
・体液は3つに分類される
・「血液の一部が血管外へしみ出した」ものを組織液という
・「組織液の一部がリンパ管内に入った」ものをリンパ液という
※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります |
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