生物基礎:DNAの構造

<ポイント>
・DNAに含まれる塩基「AとT」「GとC」の割合はそれぞれ同じ(シャルガフの規則)
・DNAは2本の鎖からできる二重らせん構造になっている
・DNAに含まれる「4種類の塩基の並び方(塩基配列)」が遺伝情報となっている
(1)細胞に含まれるDNA
細胞1個あたりのDNAの量は、「同じ生物の体細胞では一定に」なっています。
ただし、「生殖細胞では(体細胞に比べると)半分に」なります。

このことは、DNAが「遺伝子の本体」であることの証明(の1つ)になっています。

(2)シャルガフの規則
生物のDNAを分析すると、その生物の細胞でも、
DNAに含まれる塩基「AとT」「GとC」の割合はそれぞれ同じになっています。
これを「シャルガフの規則」といいます。
(塩基 A:アデニン、T:チミン、G:グアニン、C:シトシン)

(3)二重らせん構造
DNAは、たくさんのヌクレオチドが結合してできた「2本の鎖」からできている高分子化合物です。
2本のヌクレオチド鎖は、「AとT」「GとC」が相補的な塩基対をつくっていて、それらが弱い結合でつながっている様子を二重らせん構造といいます。

この構造は1953年に、ワトソンとクリックが発見しました。

(4)DNAと遺伝情報
DNAをつくる「4つの塩基 A・T・G・C」の並び方を塩基配列といい、これが遺伝情報となっています。
つまり、「A・T・G・C」の並び方によって、遺伝される情報が変わるということです。

<補足>
2本の鎖からできている二重らせん構造では、「塩基が対に」なっています。

この塩基の組み合わせは決まっているため、「片方の鎖の塩基配列が決まると、もう片方の鎖の塩基配列が決まる」ことになります。
このような関係を、相補性といいます。

したがって、「相補的な塩基対」とは、「相補性によって決まった塩基対」ということです。

<まとめ>
・DNAに含まれる塩基「AとT」「GとC」の割合はそれぞれ同じ(シャルガフの規則)
・DNAは2本の鎖からできる二重らせん構造になっている
・DNAに含まれる「4種類の塩基の並び方(塩基配列)」が遺伝情報となっている

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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