まず、単純にテスト対策という意味では、入試も含めて問題パターンというのは限られています。ですので「この問題はこう解く」ということを覚えてしまえばよく、単元名が伏せられていたとしてもどこの話だったのかが分かるくらいにまでにしておくことが重要です。
（テストで解けなければ、むしろ問題集のやり込みが足りていないことの方が原因となっている可能性が高いです）

また、応用問題は、こうした基本パターンの組合せで構成されています。実際にはその知識の組合せ方が難しいわけですが、言い換えると、１つ１つの「部品」についてはスッと出てくるくらいまでにしておいて初めてスタートラインに立てる、ということでもあります。

では、数学等は暗記教科なのか、と言われると、「はい」と言ってしまってもいいと思います。
例えば、スマホというものについて考えてもらうと、過去に多数の大天才が存在していたにもかかわらず、ようやく2010年代になって開発・普及が進みました。しかも急にポンと生まれたわけではなく、まず初代の電話が生まれ、ガラケーが生まれ、一方でパソコンというものが生まれたり、携帯音楽プレーヤーが生まれたりした上で、ようやく生み出されたものであります。つまり、大天才たちですら、過去の積み重ねから少しだけアイデアを上乗せしたり、組合せたりするという形でしか先に進むことはできないのです。
数学など、学校教育でも同様で、（自分にとって）見たことない問題であっても、それは決してゼロから解く問題ではありません。たしかに知識の組合せにはその都度試行錯誤が必要ですが、その知識自体は事前に頭に入れた上で対応していく必要があり、それは単純に問題集の反復によって習得すれば構いません（というより、その方法しかない）。