物理基礎:気柱の振動(閉管)

<ポイント>
・試験管のような「一端の閉じた管」を閉管という
・閉管に息を吹き込むと「底へ進む波」「底で反射した波」が干渉する
・「底へ進む波」「底で反射した波」が干渉することで定常波ができる

(1)閉管における気柱の振動

試験管のような「一端の閉じた管」を閉管といいます。
(ガラス管のような「どちらも閉じていない管」を開管という)

閉管の管に(開口端から)息を吹き込むと、空気が振動し、波となって伝わります。
この波は閉口端で反射し、開口端側へと戻ってくるわけですが、このとき「底へ行こうとする波」と「底で反射して戻ってきた波」が干渉して、定常波ができます。
したがって、閉管における気柱の定常波は、管底が節となり、管口が腹となります。

このとき、閉口端(管底)は固定端、自由に振動できる開口端(管口)は自由端になっています。

(2)閉管における気柱の振動の関係式

閉管の長さを l[m]、音の速さを v[m/s]とし、固有振動の波長を λm、振動数を fm[Hz] (mは奇数)とすると、

λm = (4l) / m(m = 1,3, 5, …)
fm = V / λm = m・{V / (4l)} = m・f1(f1 = V / 4l , m = 1, 3, 5, …)

<補足>
開口端の腹の位置」は、開口端よりも少しだけ外に出ています。
その出ている長さを、ふつう Δl で表し、開口端補正といいます。
<まとめ>
・試験管のような「一端の閉じた管」を閉管という
・閉管に息を吹き込むと「底へ進む波」「底で反射した波」が干渉する
・「底へ進む波」「底で反射した波」が干渉することで定常波ができる

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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