物理基礎:浮力(練習問題)

<ポイント>
・分かっていない値は「文字でおいてみる」
・問題で与えられている値で計算するとややこしい場合は文字式で計算を進める
・「氷にはたらく浮力」は、氷の「水中にある部分」の割合(1 - (x/100))によって決まる
〔問題〕
密度が 1.0 × 103[ kg/m3] の水に、密度が 9.2 × 102[ kg/m3] の氷を浮かせたとき、水面より上の部分の氷の体積は氷全体の何%になるか。

〔解説〕
図のように、氷全体の体積を V [m3] とし、その水面から出ている部分の体積を割合を x [%] とします。
このように、分かっていない値は「文字でおいてみる」ことで計算できるようになります。

浮力(練習氷)

また、水の密度を ρ [ kg/m3] 、氷の密度を ρ’ [ kg/m3] 、重力加速度の大きさを g [m/s2] とします。
(問題で与えられている値のまま計算するとややこしくなるので、はじめは文字で考えた方が式が扱いやすい)

これらの条件から、

「氷にかかる重力(氷の重さ)= ρ’Vg」と表すことができ、
「氷にはたらく浮力」は、氷の「水中にある部分」の割合(1 - (x/100))によって決まるため、
〔氷にはたらく浮力〕= ρ・{ 1 - (x/100) }V・g [N] となる。

そして、
〔氷にはたらく浮力〕-〔氷にかかる重力〕= 0
となるときに、「氷が水面に浮く」ことから、

{ 1 - (x/100) }ρVg - ρ’Vg = 0

これを整理すると、

x = {(ρ-ρ’) / ρ}・100

ここで、問題で与えられた値を使います。
ρ=1.0 × 103 , ρ’=9.2 × 102 より、

x = [{(1.0 × 103 - 9.2 × 102)} / 1.0 × 103 ] × 100 = 8[%]

<まとめ>
・分かっていない値は「文字でおいてみる」
・問題で与えられている値で計算するとややこしい場合は文字式で計算を進める
・「氷にはたらく浮力」は、氷の「水中にある部分」の割合(1 - (x/100))によって決まる

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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