物理基礎:「見えないものを見る」技術

<ポイント>
・超音波検査:超音波の送受信によって内部を画像化
・X線検査:X線を当てると、場所によって透過するX線の強さが違う性質を利用して画像化
・X線CT検査:X線をさまざまな方向から当てて、3次元的に画像化
(1)超音波検査
波は物質を透過したり、境界面で反射したりします。
この波の性質をもつ、「超音波」を使って「からだの中を見る」ことができます。
(超音波とは、耳では聞こえないくらいの)

この検査を超音波検査といい、エコー検査とも言われています。
この検査では、体内の器官や胎児の様子を動画で確認することができます。

超音波を出して、体内の器官などで反射したものを感知して映像化しています。
そのため、リアルタイムで観察できますし、X線のように被爆がないため体への負担がほとんどないことが利点です。

(2)X線検査
X線検査では、体内の組織や器官を外から「透かしたように」見ることができます。
電磁波の一種であるX線は、物質中を「まっすぐ通り抜ける」性質があります。
これを「X線の透過性」といいます。

ただ、すべてが通り抜けるわけではなく、その一部は吸収されます。
どれだけ吸収されるかは、その組織や器官の厚さや種類によって異なるため、画像化したときに濃淡が分かれます。

なお、X線を当てることによって(放射線を)被ばくするため、からだへの負担があります。

(3)X線CT検査
X線CT検査は、X線をあらゆる方向からからだに照射します。
そうすることで、からだの内部を3次元的に見ることができます。
(立体的に見えるということ)

断層画像や3次元画像として画像化することで、より詳しくからだの内部を確認できるようになります。

<補足>
X線を使用することで、人体への影響が心配されます。
紫外線・X線・γ線などの電離放射線は、「遺伝子に損傷を与える発がん性をもつ」とされているためです。
そのため、これらの電磁波については、年間許容被ばく量が法律により定められています。
<まとめ>
・超音波検査:超音波の送受信によって内部を画像化
・X線検査:X線を当てると、場所によって透過するX線の強さが違う性質を利用して画像化
・X線CT検査:X線をさまざまな方向から当てて、3次元的に画像化

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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