物理基礎:共振・共鳴

<ポイント>
・振動体を自由に振動させたときの振動を固有振動という
・固有振動するときの振動数を固有振動数という
・「固有振動数に合った外力を加えると大きく振動する」という現象を共振・共鳴という
(1)固有振動

振動体を「自由に振動させた」ときの振動を固有振動といいます。

固有振動の分かりやすい例は「ブランコ」です。

子供を乗せて、背中を押してあげると、ブランコは一定周期で揺れ動きます。
この周期に合わせて背中を押してあげることで、ゆれ方はどんどん大きくなりますよね?

この「ブランコが自由に揺れている状態」が固有振動です。

(2)自由振動数

固有振動するときの振動数を固有振動数といいます。

固有振動数は、振動する物体ごとに決まっているものです。

たとえば「振り子」を例にとってみても、同じ長さの振り子であれば同じ固有振動数を持ちますが、長さを変えてしまうと固有振動数は変わります。

(3)共振・共鳴

「固有振動の周期に合わせて」振動体に周期的に変化する外力を加えたとき、小さな力でも大きく振動します。
このような現象を共振または共鳴といいます。

共鳴の例としては、おんさの実験が有名です。
同じ固有振動数をもつ おんさA、Bを並べて設置し、おんさAを振動させるとします。
しばらくしてから、おんさAの振動を止めても、「おんさBは振動を続けます」。

おんさAのみを振動させたはずなのに、おんさBまで振動しているということです。
これは、「おんさAの振動が空気を伝わって、おんさBまで振動させた」つまり伝わったということです。

これがおんさの共鳴です。

<補足>
共振・共鳴の使い分けは、「どのような振動の現象か」ということ。

「力学的な振動現象のみの場合は」といい、「音を伴う場合は共鳴」といいます。
なお、電気的な振動の場合は「同調」といいます。

<まとめ>
・振動体を自由に振動させたときの振動を固有振動という
・固有振動するときの振動数を固有振動数という
・「固有振動数に合った外力を加えると大きく振動する」という現象を共振・共鳴という

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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