物理基礎:音の伝わり方

<ポイント>
反射:音は波として伝わるので、反射する
屈折:音は「異なる媒質の境界面」で屈折する
回折:音の波長は身の回りの障害物より大きいため、障害物で遮られていても聞こえることがある
(1)反射
音は波として伝わるため、反射します。
つまり、光などと同じように、はね返るということです。

イルカやコウモリなどの生物はこの性質を利用して生活しています。
超音波を出し、その反射音を聞くことで獲物や障害物までの距離や方向を感じ取ります。

音が短時間に何度も反射すると、音源から音を出すのをやめても(振動が止まっても)しばらく音が聞こえることがあります。これは、反射した音が聞こえているということです。
この現象を「残響」といいます。

音楽ホールなどで、音楽が心地よく聞こえるようになっているのは、「反射」「残響」の効果を考えてつくられているためです。

(2)屈折
音も光と同様に、「異なる媒質の境界面」で屈折します。
これは媒質によって「音の進む速さが変わるため」です。

このことから、同じ媒質内であったとしても、「温度が異なると速さが変わる」ために屈折しながら進む場合もあります。

(3)回折
人の姿が見えない状態でも、塀の向こうから会話が聞こえることがあります。
本来は「塀という障害物で音の波が届かない」はずなのに、聞こえます。

これは、人の話し声の波長が 1~3m であるため、塀という障害物の大きさよりも大きいためです。
つまり、「障害物の周りを回って、音波が届いている」ということになります。

このような現象を「音の回折」といいます。

<補足>
人の話し声の波長が 1~3m であるため、回折することがあります。
全ての音が回折するというわけではなく、障害物の大きさよりも小さい波長の場合は遮られてしまいます。
(参考までに、音の波長は 1.7cm~17m ほどです)
<まとめ>
反射:音は波として伝わるので、反射する
屈折:音は「異なる媒質の境界面」で屈折する
回折:音の波長は身の回りの障害物より大きいため、障害物で遮られていても聞こえることがある

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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