物理基礎:核反応

<ポイント>
・「原子核が別の原子核に変わる反応」を核反応という
・核反応のうち、「複数の質量数の大きな原子核に分かれる反応」を核分裂という
・核反応において、反応の前後で「質量数と電気量の和」は変わらない
(1)核反応
ウラン(U)の原子核に「中性子を衝突させる」と、原子核が2つに分かれるとともに、2~3個の中性子が飛び出します。
核反応
この図の場合だと、
ウランが別の原子核である、クリプトン(Kr)とバリウム(Ba)に変化しています。

このように、「原子核が別の原子核に変わる反応」を核反応といいます。

(2)核分裂

ウランのように「質量数の大きな原子核」が、2個や少数個の「質量数の比較的大きな原子核に分かれる反応」を核分裂といいます。

(3)核反応の前後のようす

核反応の前後で、「質量数の和」と「電気量の和」は変わりません
しかし、「原子核の質量の和」は反応の前後で変わります

質量が減少した場合は、この減少した質量がエネルギーとして放出されます。
この仕組みを利用したものが核爆弾や原子力発電です。

核爆弾は、エネルギーを急激に放出させることで巨大な破壊力を得ています。
反対に、エネルギーをゆっくりと取り出しているのが原子力発電です。

<補足>
核分裂とは逆に、水素などの「質量数の小さな原子核どうしが衝突」して、「質量数のより大きな原子核がつくられる」反応を核融合といいます。
<まとめ>
・「原子核が別の原子核に変わる反応」を核反応という
・核反応のうち、「複数の質量数の大きな原子核に分かれる反応」を核分裂という
・核反応において、反応の前後で「質量数と電気量の和」は変わらない

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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