物理基礎:自由落下

<ポイント>
・物体が初速度 0 で、重力だけを受けて落下する運動を自由落下(運動)という
・自由落下するときの加速度を重力加速度という(およそ9.8m/s2
・自由落下には3つの公式がある
(1)自由落下
「物体が初速度 0 で、重力だけを受けて落下する運動」を自由落下(運動)といいます。
手に持っていた物体を離すと、床や地面に落ちていきます。この運動が自由落下です。

もう少し細かく言えば、「力を加えずに」落下させる運動ということです。
力が加えられると、「いずれかの方向に初速度が発生してしまう」からです。

自由落下し始めた物体は、重力だけを受けて下向きに進んでいきます。
真空中であれば、羽毛など軽い物体も鉄球など重い物体も同じ速度で落下していきます。
しかし、地球には空気があるため、その抵抗を受けることで鉄球の方が速く落ちていくことになります。

(2)重力加速度
自由落下は「重力によって」加速しながら落ちていきます。
このときにかかる加速度を重力加速度といいます。
重力加速度は g という記号で表されることが多く、地球上では約9.8m/s2の大きさになります。
(同じ地球上であっても、場所や高度の違いによって少し異なりますが、約9.8m/s2といって大丈夫です)

(3)自由落下の公式
その瞬間の速度を v 、重力加速度を g 、時刻を t 、変位を y とするとき、
鉛直下向きに y 軸をとって考える)

① v = gt
② y = (1/2)gt2
③ v2= 2gy

これら、3つの公式で様々な値を求めることになります。
そもそもこれらの公式は、等加速度直線運動の公式に当てはめて考えられたものです。

初速度 v0= 0, 加速度 a を重力加速度 g に、また鉛直方向の運動なので座標を y として置き換えたものです。

<補足>
問題において、「自由落下させた」と表現されている場合もありますが、ふつう「静かに手をはなした」など、「物体が初速度 0 で落下する」というニュアンスで表現されています。
これらを読み取る練習をしておきましょう。
<まとめ>
・物体が初速度 0 で、重力だけを受けて落下する運動を自由落下(運動)という
・自由落下するときの加速度を重力加速度という(およそ9.8m/s2
・自由落下には3つの公式がある

 

※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります

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