〔質問〕 酸化マンガン(Ⅳ)でマンガン原子の酸化数を化合物名のあとに( )で示す表記をすることを習ったのですが、硝酸や硫酸では硝酸(Ⅴ)や硫酸(Ⅵ)といった表記を見かけません。一体なぜなのでしょうか。教えて頂けるとありがたいです。 |
〔回答〕 端的に言えば、硝酸だと HNO3 という物質しかなく、硫酸だと H2SO4 という物質しかないため、日本語の表記(「硝酸」「硫酸」)だけで誤解が生じることがありません。 一方で、酸化マンガンなどの場合、MnO, Mn2O3 など複数あり(これ以外にもある)、「酸化マンガン」というだけでは区別がつかないことになります。 |
〔補足〕
こうしたことは遷移元素で起こります。
Mn や Fe などだと「M殻がすべて埋まっているわけではない」&「N殻の最初の2つは埋まっている」という状態ですが、実際には「M殻のうちの数個(3d軌道)とN殻の2個とが似た立場」にあって、M殻の何個かも価電子かのような振る舞いを見せます。こうした事情があって、遷移元素では複数の酸化数をとるということが起こり、例えば同じ「酸化物」であっても時と場合によって結びつく酸素原子の数が異なることが起きます。
こうしたことは遷移元素で起こります。
Mn や Fe などだと「M殻がすべて埋まっているわけではない」&「N殻の最初の2つは埋まっている」という状態ですが、実際には「M殻のうちの数個(3d軌道)とN殻の2個とが似た立場」にあって、M殻の何個かも価電子かのような振る舞いを見せます。こうした事情があって、遷移元素では複数の酸化数をとるということが起こり、例えば同じ「酸化物」であっても時と場合によって結びつく酸素原子の数が異なることが起きます。
※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります |
---|
アンケートへのご協力をお願いします(所要2~3分) |
---|
「将来設計・進路」に関するアンケートを実施しています。ご協力いただける方はこちらよりお願いします (Googleフォームにアクセスします) |