〔質問〕 化学式において矢印が一方向になっているものと、双方向になっているものの違いは何でしょうか。 また、その二つの区別の仕方はありますか。 |
〔回答〕 A+B ⇔ C+D は、「A と B が反応して、C と D ができる」という反応が起こりつつ、逆に「C と D が反応して、A と B ができる」という反応も起こるというものです(元にも戻っている)。 逆向きの反応も可能ということで可逆反応と呼ばれます。 一方、A+B → C+D は、「A と B が反応して、C と D ができる」という反応だけが起こり、逆方向の「C と D が反応して、A と B ができる」という反応は起こらない(不可逆反応)、ということを意味しています。 両方の区別については結局はメカニズムまで踏み込まないといけなくなりますが、大学受験までの範囲であれば「そもそも両方向の化学反応式を書いてくれている」か「平衡定数と呼ばれるものが与えられている」ということで十分に判断でき、実際にこれくらいの割り切りで構いません。 |
〔詳細〕
化学反応というのは、多かれ少なかれ、「気合い」のようなものがないと起こりません(正確には「活性化エネルギー」と呼ばれるエネルギー)。
よく見聞きする反応というのは「さほど気合いを入れなくても起こる」ものですし、例えば過熱が必要なものというのは「そこそこ気合いを入れてやらないと起こらない」ものです。
(化学反応は物質間で原子の交換を行うわけなので、相手から原子を引きはがしたりするパワーが必要)
化学反応というのは、多かれ少なかれ、「気合い」のようなものがないと起こりません(正確には「活性化エネルギー」と呼ばれるエネルギー)。
よく見聞きする反応というのは「さほど気合いを入れなくても起こる」ものですし、例えば過熱が必要なものというのは「そこそこ気合いを入れてやらないと起こらない」ものです。
(化学反応は物質間で原子の交換を行うわけなので、相手から原子を引きはがしたりするパワーが必要)
可逆反応は、逆方向の「C と D が反応して、A と B ができる」というのもさほど気合いを入れなくても起こる(A+B → C+D が起こるのと同程度の条件で起こる)というもので、
不可逆反応はそれが相当に難しい(やろうと思えばできなくもないですが、実験室レベルだと厳しい)というものです。
なお、弱酸や弱塩基の原理(水素イオンまたは水酸化物イオンが少ない)もこの可逆反応によるもので、電離が起こる一方で、元に戻るという反応も起こっているためです。
※ 理解を優先するために、あえて大雑把に書いてある場合があります |
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