今回は、not more than A「 多くても A 」 と not less than A「 少なくても A 」 という2つの表現を解説していきます。

ポイントは not の働きです。
not は 後ろの語句を否定する 働きをします。

not more than A は more than A「 A 以上 」 を not が否定していることになります。よって、not more than A は 「 A 以上はない 」 というのが直訳になり、［ A = 最大値 ］ という関係なので、「 多くても A 」 という訳になります。さらに、not more than A は at most A に書き換えることもできます。

not less than A も同様に考えましょう。

not less than A は less than A「 A 未満 」 を not が否定していることになります。よって、not less than A は 「 A 未満はない 」 というのが直訳になり、［ A = 最小値 ］ という関係なので、「 少なくても A 」 という訳になります。さらに、not less than A は at least A に書き換えることもできます。

＜その他の例文＞
There were not more than 10 students in the library.
「図書館には多くても10人の生徒しかいなかった」

There were not less than 10 students in the library.
「図書館には少なくても10人の生徒がいた」

＜補足＞
not more than A・not less than A と似た表現に no more than A「Aしか」・no less than A「Aも」 があります。非常に見た目が似ているので注意しましょう。

There were no more than 10 students in the library.
「図書館には10人しか生徒がいなかった」

There were no less than 10 students in the library.
「図書館には10人も生徒がいた」

＜まとめ＞
・not more than A で「多くてもA」を意味するbr />
・not less than A で「少なくてもA」を意味する
・not は後ろの語句を否定する